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2018-12-14

土木構造物の品質検査

測量環境工学科の茗荷です。

12月12日(水)に国土交通省 四国地方整備局 四国技術事務所で校外研修をしてきました。ここには、土木構造物の品質確保と、監督・検査技術向上のための実習施設があります。実際に土木構造物の検査を体験したり、正しいモデルと土木構造物の施工不良や設計ミスを再現したモデルを比較し、監督・検査の知識・技術を学ぶことができます。
今回は、土木構造物の非破壊試験の実習と、正しいモデルと施工不良や設計ミスを再現したモデルを比較し、どちらが適正な構造物かというクイズに挑戦しました。

非破壊試験とは構造物を破壊することなく構造物内部を検査する試験のことです。
鉄筋コンクリート構造物は耐久性を確保するために、鉄筋の腐食を防ぐ必要があります。腐食を防ぐ一番簡単な方法は「かぶり(鉄筋からコンクリート表面までの最短距離)」を十分に確保することです。今回は非破壊試験によりかぶりがどの程度あるのかを2つの測定方法で実習しました。

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上の写真は1つ目の非破壊試験、電磁誘導法の実習を行っている様子です。
電磁誘導法とは磁石を鉄に近づけると引き寄せる力が強くなり、離すと弱くなるという原理を用いてかぶりを測定する方法です。

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上の写真は2つ目の非破壊試験、電磁レーダ法の実習を行っている様子です。
電磁レーダ法とは電波をコンクリート内に入れ、鉄筋から反射して戻ってくる時間と電波の速度からかぶりを測定する方法です。

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上の写真はシュミットハンマーによるコンクリート構造物の圧縮強度測定の実習を行っている様子です。反発度を複数回測定し、その平均と公式より強度を推定します。

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上の写真はハンマーによる打音検査の実習を行っている様子です。
打音検査とはハンマーでコンクリート構造物を叩き、その時の音の違いから異常を検知する検査です。

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上の写真は、正しいモデルと施工不良や設計ミスを再現したモデルを比較し、どちらが適正な構造物なのかというクイズに挑戦している様子です。どちらが適正かだけでなく、数か所に施されているミスを間違い探しのように探すこともしました。

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上の写真が答えになっています。見方や考え方を変えてみないとわからないところがあり、みんなで相談しながら考えていました。解説の際、なぜこのようなミスが起こるかなどの説明があり、学生も興味を持っていました。

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最後に災害救援車両の説明を受けました。上の写真はその時の様子です。被災地でどのように活躍しているか学生も興味津々でした。

今回の校外研修では、実際に検査したり、施工不良や設計ミスを含むモデルを目で見て触って比較することができ、座学で学んだ内容のより深い理解や今後につなげることができると感じました。
国土交通省四国地方整備局の皆様、お忙しい中ありがとうございました。

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