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食品生命科学科 Archive

今年も卒業研究の時期が

食品生命科学科の金子です。

季節が足早に過ぎて行きます。そんな中、今年も卒業研究の時期がやって来ました。授業や実習で学習した内容を活用し、自分のやりたい研究に取り掛かります。「刺身の薬味に抗菌性はあるのか」や、缶詰め食品における「缶から食品に溶出する有害物質の有無」とか、「緑茶の抽出温度の違いによる抗菌性の違い」などのテーマが上がっていました。今から結果が楽しみです。

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まずは文献を調査し、実験方法の確認、使用原材料、実験手順等を調査します。

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抗菌性などの実験に使用する微生物は、学科保存微生物を使います。

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その後、目的の研究に向け実験を開始します。

最後は「卒業研究論文」にまとめ、発表会で締めくくります。今年度も発表会を2月に予定しています。多くの方の視聴をお待ちしています。

*これからのオープンキャンパスメニュー
 ・ナチュラルチーズ作り、クリスマスリース作り、無菌播種、ハーブエキス抽出 等

能登川用水のゴミ回収活動開始!

食品生命科学科の大熊です。10月になり、カギゼンでは後期の授業が始まりました。

この時期から農業用の水の需要が減ることもあり、能登川用水の水位が下がっています。冬水と言われています。このタイミングで、岡山市から許可を頂き、環境教育活動の一環として、カギセンのすぐ横を流れている能登川用水に園芸用ネットを設置し、どのようなゴミが用水を流れているか回収し、一か月間調査することにしました。この活動は、山陽新聞社の吉備の環アクション「里海 未来へ」に協賛させていただいたものです。

長年海ゴミ問題に携わっておられる、みずしま財団の塩飽さんのご指導により、用水路に鉄パイプを渡し、園芸ネットを括り付け、ネットの下側は石を詰めた土嚢で固定しました。

胴長着用
用水に入って作業するため胴長を着用しています。

ネット固定中
用水の中からネットを固定しています。

ゴミ
今回のネット設置の作業中に回収したごみです。アルミ缶は、消費期限の日付から、いつ頃捨てられたか推定できます。
海ゴミの7割は、陸上から流れ出たものだそうで、陸上のゴミを海に到達させないことが重要です。

今回の活動では、10月31日まで毎日観察します。毎週火曜日には用水に入りごみを回収する予定です。

食中毒菌の検出実習

こんにちは、食品生命科学科の金子です。
日中はまだ暑い毎日が続きます。体調を崩さないようしてください。

食品生命科学科では、食中毒菌の検出実習もしていて、今日は嫌気性細菌の食中毒実習を行いました。空気がない状態で生育可能な細菌が嫌気性菌です。クロストリジウムやボツリヌス菌という名前を聞いたことがあると思います。

通常は「シャーレ」を使用し細菌を培養します。もちろん嫌気性菌もシャーレを使用し、空気を除いて培養させれば良いのですが、今回は簡単に空気が抜けるパウチを使う方法にて実習を行いました。

検体として、嫌気性菌が出現しそうな食肉と、空気を除いた真空加工品を使いました。一定量のリン酸緩衝液に検体を添加し、すり潰した水溶液を37℃で1夜培養します。翌日培養したその水溶液を一定量測定するパウチに入れます。

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その上からお風呂の温度程度に加温した嫌気性菌検出培地を混合した後、空気を除いてシールし37℃で培養します。

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過去の実習で食肉から嫌気性菌が検出されたことはありましたが、真空された食品からは細菌は検出されていません。さて今回はどうでしょうか。培地は黄色ですが、嫌気性菌が存在したら、黒色のコロニー(斑点状のもの)が現れます。

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日頃の学習から、どんな食材や食品にどのような危険な食中毒菌が潜んでいるのか把握し、適切な対応が出来る技術者の養成に努めています。食品微生物の実習でした。

今後のオープンキャンパスメニュー
・無菌播種
・加工品からDNAを抽出しよう
・簡単な水質検査:CODキット使用
・大豆から豆腐造り
・チーズを作ろう

お待ちしています。

冬野菜の種まきと植え付け

こんにちは。食品生命科学科の金子です。

カギセンで借りている岡山市のクラインガルテンで、冬野菜の大根の種まきと馬鈴薯の種芋を植え付けました。
草を刈った畑を1年生全員で土を耕しましたが、土が固く歯が立ちません。

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そこで管理人さんに手伝っていただき、耕運機で耕した後、小型耕運機でさらに耕しました。教わりながらでしたが、良い経験になったと思います。

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次に学生が畝をこしらえ、種まきの準備です。大根は「三太郎」のミニ大根、馬鈴薯は「ニシユタカ」です。

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均等に大根の種、馬鈴薯を植え付けた後、水やりにて終了です。

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午後の暑い中、生徒全員が赤い顔で良い汗を流していました。耕運機でお手伝いいただいた管理人さんありがとうございました。
冬休みに入る前に、美味しいおでんの具ができるはずです。楽しみです。野菜が種から成長する過程を通じ、食べ物の大切さをこれからも勉強していきます。

 次回以降のオープンキャンパスメニュー
    ・大豆から豆腐造り
    ・秋の花のハーバリウム作り
    ・無菌播種 
    ・簡易 水質検査 
       等を用意しお待ちしています。
       
 

気候変動アクション環境大臣表彰に応募!

食品生命科学科、大熊です。

蝉の鳴き声も聞こえなくなり、少し秋めいてきました。しかし、日中はまだ暑い日が続いていますね。
ヨーロッパ連合(EU)の気象情報機関が、「今年7月の世界の平均気温が観測史上、最も高くなった」と発表しました。
2023年7月は16.95℃で、2019年7月の16.63℃を上回ったとのことです。世界的に暑くなっていますね。

そんな中、日差しが直撃する昭和町校舎2階にあるテラスにグリーンカーテンを作ることを計画しました。テラスにあるベンチを植物で覆います。

グリーンカーテンイメージ改訂3

ポイントは植物としてアイビー(ツタ)を使うことです。アイビーは常緑植物で落葉しません。ですので落ち葉の掃除をしないくていいのがうれしいです。

ただ、植物の生長は時間がかかります。今後、食品生命科学科で植物を植え、世話をしていきたいと考えています。
将来的に、温暖化対策、特に適応策(温暖化による猛暑等の影響を回避したり軽減する対策)として、植物がどのくらいの効果があるかを温度を測定するなどして確かめたいと思います。

そして、このグリーンカーテン計画で気候変動アクション環境大臣表彰に応募しました! 環境省で、気候変動対策推進の一環として、顕著な功績のあった個人・団体をたたえる表彰です。

気候変動アクション環境大臣表彰HP

食品生命科学科では、温暖化対策、ゴミ問題など環境問題についても試行錯誤しながら勉強していきます。若い皆さんが生きる将来の環境について一緒に考えていきましょう。

ダイズ成長中

こんにちは! 食品生命科学科です。
お盆を過ぎましたが、暑い日が続いています。雨が降らないことによる農作物への影響のニュースが出てますね。自然環境不安定 → 農作物生育不良 → 値段の上昇。環境と食品は私たちの生活に深く関わっています。下
さて、7月27日にまいたダイズですが、発芽したのでプランターへ移植しました。(下)

ダイズ発芽

現在ここまで大きくなっています。葉っぱが複葉であったりとマメ科の特徴が出ていますね。(下)

成長中1
成長中2

ところで、8/3に投稿したブログ「ダイズを播く」で出した質問です。「ここでクイズです。ダイズが黄色く完熟する前の青い未熟なものを何というでしょう?」
答えは出てますでしょうか? まだ花が咲いていなくて実もなっていないのでもう少し待ちましょう!

さて、ダイズなどマメ科植物の葉は夜になると就眠運動をします。オジギソウみたいに葉が閉じます。(オジギソウもマメ科)
以下の写真は、我が家で育てている同じマメ科のラッカセイ(落花生)です。まずは昼間の写真です。葉が開いています。

落花生開く

次に夜間の写真です。見事に葉が閉じています。

落花生閉じる

面白いですね。ちなみになぜ就眠運動をするかについては諸説ありますがまだ定説はありません。

今週のオープンキャンパスでは、牛乳からチーズ、バターを作ってみよう! 顕微鏡でバナナでんぷんを見てみよう! など予定しています。夏休み最後のオープンキャンパス、お越しください。

稲作からのメタンガスを減らす取組みが加速中

皆さん、こんにちは。食品生命科学科の金子です。
暑い毎日が続いてますが、体調を崩さぬようにお過ごしください。

日本人の主食である「米作り」で発生するメタンガス(地球温暖化の原因)を少しでも削減しようという取組みが盛んになってきました。これも地球環境に配慮した動きですよね。

米は世界でも主食となっている作物の一つです。世界中の3.5億人以上に供給されています。ところが困ったことに重大な温室効果ガス排出源でもあり、世界のメタンガス排出量の10%を占めているそうです。
夏場気温が上昇するのに伴い、水が張られた田んぼの土壌は酸素が少ない状態になります。酸素を嫌う嫌気性の菌や微生物が、土壌中の有機物を分解し、メタンや硫化水素などな有機ガスを発生させるのです。
土壌中に溜まった有機ガスは、稲体を通じて大気中に放出され温室効果ガス増加の原因ともなっています。我が国ではこの有害ガスを除き、根の活力を高めたり、耐倒状性の向上、収穫量を上げるため、昔から「水田の中干し(土用干し)」を行ってきました。

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この中干しを日本9か所でさらに1週間延ばす実験を行ったところ、メタンガス発生量が約30%削減されたそうです。米国やコロンビアでは、メタンガス発生量の少ない米の品種改良が進んでいるそうです。これも温室効果ガスを少なくする一つの方法です。
いろいろな方法を駆使し地球温暖化防止を進めたいですね。

  食品生命科のOCメニュー
     ・野菜や加工品からのDNA抽出
     ・顕微鏡を使ってミクロの世界をのぞいて見よう
     ・大豆、豆乳から豆腐作りにチャレンジ
     ・無菌播種  
              等用意しお待ちしています。

ダイズを播く

食品生命科学科の大熊です。

食品生命科学科は7/15から8/31までの夏休みに入っています。学生の皆さんには、アルバイト、遊びに勉強にと有意義に過ごしてほしいです。ケガ、病気には気をつけてね。あと、秋には危険物の資格試験があるからね。

さて、夏休み中のある日、学生が学校に来たので、時間を少しもらってダイズを土に播いてもらいました。播いたのは我が家で収穫したダイズです。

ダイズ
小川さん

こんな感じです。

手でまく

土を薄く被せて、水をたっぷりやって、培養棚に置きました。

育てる

芽が出るのが楽しみですね。

ここでクイズです。ダイズが黄色く完熟する前の青い未熟なものを何というでしょう?
答えは、実がなったときにブログでいいます。ヒントは一枚目の写真です。

食品生命科学科の就職先は、食品業界だけではありません。環境分析の会社や財団法人、化学会社などにも多くの先輩が就職しています。他にもバイオ技術、化学分析技術を活かした活躍の場があります。

就職以外にも授業や学校生活など聞きたいことがあれば、ぜひオープンキャンパスに足を運んでみてください。
<今後のオープンキャンパスでは、藍の染め物、種の無菌播種など予定しています>

オリーブの手入れ

こんにちは、食品生命科学科の金子です。
暑い日が続きます。熱中症や感染症には十分気を付けてください。

春植えたオリーブに実がなり、オリーブの枝がしなり折れそうになっています。
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そこで、台風にも耐えられるように、頑丈な支柱を夏休み前に学生といっしょに立てました。枝ぶりや、枝の方向性を考慮し支柱に固定しました。これで今シーズンは大丈夫でしょう。
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ちなみに、オリーブの実にポリフェノールが含まれることは皆さんご存じだと思います。オリーブの葉にも、日本茶以上にポリフェノール(オレウロペイン)が含まれることはご存じでしょうか?
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抗菌作用や抗酸化作用、血圧降下、コレステロール低下の作用があります。少し苦いですが、皆さんもお試しあれ。
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   8月のオープンキャンパスは、
     ・無菌播種
     ・野菜、果物ジュースから遺伝子を抽出しよう
     ・チーズを作ろう
     ・草木染め
     ・暑いので、「アイスクリーム」を作ろう! 
             等   用意し沢山の方のお越しをお待ちしています。

牛乳パックから手すきはがき

食品生命科学科、大熊です。

今年も猛暑となりそうですね。人類が自然環境に与えている影響の大きさを感じざるを得ないです。人間活動を指標に新たな地質年代「人新世」を設定するか議論されていますね。

食品生命科学科では、環境に関する実習も行っており、今回は牛乳パックから手すきの紙を作ることに挑戦しました。
牛乳パックは表面がポリエチレンでコーティングされており、自然環境に捨てられた場合(捨てちゃだめだよ)、分解されずに残ることになります。
また、食品の容器として使用されているため、良質のパルプで作られています。(パルプとは、紙を作るために分離した植物繊維だよ)
環境保護と森林資源利用の観点から、スーパーや自治体の資源回収で回収されて、トイレットペーパーやティッシュペーパーに生まれ変わっています。

実習では、2日前にお湯に浸けておいた牛乳パックの表面のポリエチレンを手ではぎとりました。はぎとったコーティングです。ちなみに可燃ごみとして適切に処理しました。

コーティング

紙の部分を手で小さい断片にちぎります。

かみちぎる

この紙の断片を、水を加えてミキサーで砕き、どろどろの状態にします。それをざるでろ過し、パルプとしました。

パルプ

パルプをはがき一枚なら10g量り取り、水500mlを加えてよく混ぜたものを、紙すき用の網に流し込みます。紙をすくという感覚は難しいですね。

紙すき枠

乾燥後、衣類用スチーマーで仕上げました。

完成

手作り感があって、よろしい!

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