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2022-01-05

お手軽に波の共振を体感!

電気工学科の國府です。

人が電波を本格的に利用し始めてまだ日は浅いのですが、私たちの生活の中はテレビ、ラジオ、スマートホン、交通カードなど無線通信で溢れています。

波の重要な特性の一つに共振があります。電波を直接見ることはできないので直感的に分かりにくいのですが、地震で高層ビルが大きく揺れる映像を見ると波の性質を実感できます。地震の揺れる周期と建物の固有周期が一致すると驚くほど大きく揺れます。これは共振と言われる現象で、電波にも同様の性質があります。

無線通信機器ではこの現象を利用して特定波長の波だけを取り出す工夫がされています。機器内の電子回路ではこの現象を共振とか同調と呼びます。この現象を1時間程度で体験できる教材を作りました。ゲルマニュウムラジオです。鉄筋コンクリート造りの建物内でゲルマニュウムラジオを聴くためには、建物外にアンテナを設置しなければなりません。これはとても大変です。落雷対策や建物内にアンテナ電線を引き込むために建物のどこかに貫通穴も必要です。お手軽に試せない現実があります。

下に示すゲルマニュウムラジオは、このような対策なしに電波の共振を体感できます。コンデンサ2は、台所用のアルミ箔をクリアホルダに挟んだ物を2枚重ねて実現しています。セラミックイヤホンで音を聞きながら2枚の重なり具合を調節することで選局ができます。見えない電波の共振状態を手動調整する体験は科学への興味をそそるでしょう。

ゲルマニュウムラジオ回路2

ゲルマニュウムラジオ

本学科(来年度から電気通信工学科)の体験実習に、ゲルマニュウムラジオを追加します。電気に興味ある皆さんのオープンキャンパスへ参加を待っています。

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