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2020-09-23

第14回:出くわした疑問

こんにちは、宮元です。

第1回で書いたとおり、融雪用散水機制御システムのプログラムはアセンブリー言語で書きました。そして第8回で説明したとおり、アセンブリー言語で書いたプログラムはアセンブラーという言語翻訳プログラムで、コンピューターが実行できる機械語に変換します。(これを「アセンブルする」といいます)

不便なことに、このアセンブラーを実行できるコンピューターが電子機器メーカーの工場にしかないということで、電車とバスを乗り継いで工場に行きました。紙に書いたプログラムは磁気テープで持って来てくれということでしたが、社内ではできないので外注して600フィートのオープンリールの磁気テープにメディア変換してもらいました。今なら、USBメモリにコピーしてというところです。

工場の敷地は広大で、その周囲は田んぼと畑。夜になって工場のラインで働いている人が帰宅して照明が落ちると、数人だけの広-い工場内が不気味な空間になるような所でした。

アセンブル作業のために通された場所には「ACOS」と書かれた小型コンピューターがありました。「ACOS」というのは当時、NECの汎用コンピューターのブランド名でした。ここで疑問がわきます。どうしてACOSなの? 8080Aじゃないの? だって、ACOSでアセンブルしたらACOS用の機械語プログラムになってしまうでしょ? 8080Aじゃ動かないんじゃない? えっ、どういうこと?!

141_ACOS250
(“ACOS”でgoogle検索した結果からの転載)

とにかくその日は磁気テープで持って行ったアセンブリー言語のプログラム(ソースプログラム)を、ACOSを使ってアセンブルし、アセンブルエラー(早い話、プログラムの文法エラーのこと)を見つけただけで帰社しました。そして、あのACOSを使ってどうして8080Aで動く機械語プログラムに変換できる?・・・・という疑問の解決です。

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