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2020-09-04

足踏み式消毒液ボトル設置台を製作

ものづくり創造学科小林です。

5月下旬に授業が始まりました。遅れを取り戻すべく授業は進んでいますが、今年は様々な習慣が新しく始まりました。登校時の検温や消毒は欠かせません。そのような中、校内に設置する消毒液台を製作しました。足踏み式にして消毒液のポンプに手を触れないようにしました。

①

製作までの過程を簡単にまとめました。

① 構想
どんな形にしようか、学生にアイデアを募集しました。多くのアイデアが出ましたが、シンプルなものを取り上げました。

② 図面化
角パイプやアングル、鉄板など実習室にあるものを使うことにしました。3次元CADで部品を描き、CAD上で組み立て、部品図をつくり、加工を始めました。ばねの取り付け方、消毒液台の高さ調整をどうするかなどが工夫したところです。

③ 加工
加工はカットグラインダでの切断、ボール盤での穴あけ、溶接などです。溶接をすると材料にひずみがでますが、支柱を底板に溶接した時、底板がゆがんでしまいました。そのひずみを取りが難しかった点です。

④ 塗装
塗装にはスプレー塗料を使いました。塗りむらが出ないように気を付けました。

⑤ 組み立て
塗装後最終組み立てをし、消毒液を取り付ける高さを決めました。消毒液容器の位置がずれないように、枠を作ってその中に置くようにしました。

組立図2
組立図(3次元CAD)

②
カットグラインダによる材料切断

③
フライス盤による部品加工

④
測定

⑤
溶接

⑥
グラインダによる仕上げ

⑦
支柱の溶接

⑧
組み立て

第13回:復帰

こんにちは、宮元です。

ずいぶん長い「割り込み」になってしまいました。第1回で融雪用散水機の制御の話をしていたのに、直後に割り込んでIT技術者としてのルーツの話になってしまいました。割り込みからの復帰です。

唐突ですが、ご家庭の冷蔵庫を想像してください。私たちがドアを開けて物を取り出すとき、冷蔵庫はどんな対応をするでしょうか。
まず、ドアを開けた瞬間に庫内の灯かりを点灯します。と同時に、タイマーのカウンターをスタートさせます。素早くものを取り出してドアを閉じると、灯かりを消灯しタイマー・カウンターをリセットします。物の取り出しに手間取ると、「ピーッ、ピーッ」とドアが開いているという警報が鳴り始めます。さらに庫内の温度が上昇すると、庫内を冷やすための運転を始めます。

通電してドアを閉じた状態が冷蔵庫の「庫内の温度をセンサーで監視しながら庫内を低温に保つ」という本業です。庫内の灯かりの点灯/消灯、タイマーのスタート/ストップ、警報の発信/停止が「割り込み」です。
本業中に割り込まれると本業を中断して割り込みの処理をし、何食わぬ顔で本業に戻る。これがコンピューターの本来の割り込みです。割り込みのほうが長くなってしまうのは設計か使い方が悪いのでしょう。

さて、融雪用散水機制御システムの話を聞くと、まさに割り込み処理システムでした。散水開始ボタンが押されると、散水開始ボタン押下というイベント発生信号がマイクロコンピューターに届くようにハードウエアが設計されています。ソフトウエア屋はイベント発生信号の種類を調べて、それが散水開始イベントなら該当する散水機の弁を開けという信号を出すようにプログラムしてやります。

電子機器メーカーの担当者から話を聞いてから3日ほどで、上司がプログラム設計書を書いてくれました。見てびっくり、個人が趣味で書くプログラムとはその規模と複雑さにおいて桁違いに大きくてややこしいものでした。それでも何とか書き上げました。当時はまだプログラムを紙に書いていました。コンピューターが今ほど自由に使える環境ではなかったためです。同じ理由で、紙に書いたプログラムを読んで間違いを見つけ、訂正する作業(これを机上デバッグといいます)を何回もしました。

これ以降は、コンピューターを使ってのデバッグ作業になるのですが、次回とします。

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